本章は、自律神経のしくみをわかりやすく図解入りで説明していきます。
わかりにくいと思う方は、この章を飛ばしていただいても一向にかまいません。
あなたは食事をした時、「さあ、胃に食べものが入ったから消化するために胃酸を出すぞ」という意識をしたことはないと思います。
しかし、あなたが意識しなくとも胃酸はちゃんと出て、食べものが消化されていきます。
この「意識しないでも働いている」というのが、自律神経の働きです。
一方、腕や足を動かすのは意識して動かしていると思います。
例えば、本のページをめくるのも、ページをめくろうと思い、腕や指を動かします。
こちらは運動神経の働きです。
運動神経と自律神経の違いは、自分で意識して動かせるかどうかの違いです。
自律神経には動く神経と休む神経があることはすでにお伝えしました。
ここではもう少し専門的に、動く神経=交感神経、休む神経=副交感神経という言葉を使っていきます。