さて四つの体力をお話ししましたが、大事なことはこれら四つの体力が使うエネルギー源は、一つの場所にあるということです。
そのため、一つの体力がエネルギーを大きく使うと、残り三つの体力はエネルギーを使えなくなってしまいます。
わかりやすくするために、この四つの体力が使うエネルギーをお金に例えてみます。
あなたの四つの体力のエネルギーは、全部で10万円だとします。
そしてこのエネルギー源は一つの財布の中に入っています。
例えば、あなたが残業などで働きすぎてしまい、7万円分のエネルギーを運動力(労働力)で使ってしまったとします。
すると、残りはもう3万円しか残っていません。
この3万円で免疫力・治癒力・調整力の三つの体力で分けなければならないのです。
つまり、免疫力・治癒力・調整力は、1万円ずつのエネルギーしか使えないのです。
こんな状態が続けば、病気にならないわけがありません。
運動力がエネルギーを使いすぎたために、免疫力が働けず風邪をひいたり、治癒力が働けず風邪が長引いたり、さらに調整力が働けず微熱やめまいなどが続いたりしてしまうのです。
なかには借金までして、運動力(労働力)にエネルギーを使ってしまう方がいます。
ですが、借りたエネルギーはいつか返さなければなりません。
先送りしていくと、その借りたエネルギーには利子もつきます。
そのため、借りっぱなしのエネルギーが増えていきます。
すると体や脳は「もうこの借金はこのままじゃ返せませ~ん」と、自律神経失調症やうつ病になるのです。
このように、体はあなたに気づいてもらえるように訴えているのです。
こうして、うつ病や自律神経失調症にして無理やり体を動けなくして、借りたエネルギーを強引に返そうとする機能が働くのです。
これは第1章でお話ししたように、あなたを生かすための反応なのです。