更新日:2023.09.28
執 筆:整体師 田島健次
あなたは、困った人、苦しい人がいた時、どのような気持ち、行動をとりますか?
「思いやり」「慈悲」の気持ちで手を差し伸べますか?
変化が大きく先行きがわかりづらい時代をVUCA(ブーカ:先行き不透明で将来の予測が困難な状態)と言うそうです。
このような時代に必要な力を「コンパッション」と言います。
コンパッションを直訳すると、「思いやり」「慈悲」です。
提唱者のジョアン・ハリファックス老師(博士)によると、コンパッションとは、自分であろうと他者であろうと、その悩みや苦しみを深く理解し、そこから解放されるように役に立とうとする純粋な思いです。
人は生まれながらにコンパッションをもっていて、自分自身を成長させ、人のために役に立ち、寄り添う気持ちがあるとのことです。
素晴らしいですね。
皆さんは人に対して「思いやり」「慈悲」の気持ちをもって日々を過ごしていますか?
実は、コンパッションには、健康状態を向上させる効果があるとも言われていて、人との交流が炎症の抑制、免疫機能の保持、病気の回復などをするそうです。
身体的向上だけではなく、思考力、感情面でも効果がでます。
「思いやり」「慈悲」の気持ちで人と接したり、仕事をしたり、社会貢献したりすると、視野が広くなり、私が私が、俺が俺がと自己中心的な思考や感情から解放され、憂うつ感や不安感が抑制されます。
視野が広がることで、注意力・洞察力が上がり、倫理的行動をとれ、焦りがなくなり、今すべきことに集中できます。
反対の人を想像してみてください。
自分だけ良ければ、自分だけ稼げれば、自分だけ認められれば、と、視野が狭く落ち着きがなくイライラして不平不満ばかり口にして、ルール違反をしても謝れない人。
近くにこの様な人がいない貴方は、コンパッションが身についている方ですね。
この様な人に「思いやり」「慈悲」の気持ちで接せられる事が理想です。
リアルな人と人との交流がないことで関係性が希薄化。
ミラーニューロン効果が得られづらい。
視野を自分の周囲に広く向けることを阻害。
スマートフォンを見ていることで高齢者、体調不良の人、妊婦さんに気づかず席をゆずらない。
注意力、集中力が散漫になり、仕事が作業的になり稼ぐことに焦点が置かれ、人としての能力、成長がしづらい。
不安や不足感をあおり、精神的疲労、道徳的な無関心、共感力を低下させる。
コンパッションは、皆さん本来持っています。
まず自分を整える時間とり「思いやり」「慈悲」の気持ちで人の役に立つことで、自分にも相手にもいいことが起きるでしょう。