更新日:2019.05.27
執 筆:整体師 田島健次
先ほどは共通的な特徴を説明していきました。
元々自覚を持っていた方や、チェックリストで傾向があると分かった方、身近な人に対して「もしかしたらそうなのでは」と思った方もいると思います。
中には「なんだか良い一面が少ないな」と感じた方もいるのではないでしょうか。
しかし、ネガティブの思考になるのはまだ早いです。
全ての物事にはメリット・デメリットがあり、HSPの特徴にもポジティブ的なメリットが沢山存在しています。
非HSPの方も素晴らしい能力を知って頂き、理解を深めてください。
それでは、その能力について触れていきます。
刺激に敏感であるという事は「脳の情報処理が大量に入力されやすい」という事になります。
そのことにより細かい変化を見逃さず色々なことに気付くと言ったことが優れた点でしょう。
少しの情報でも様々な思考や空想、想像力を巡らせることが出来るので、物事を深く捉える力があります。
5感では、
視覚 | 人の顔色が優れなかったりする事を気が付く |
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聴覚 | 相手の喉の調子が悪いことを気が付く |
嗅覚 | 相手の香水を変えたことを気が付く |
味覚 | 食品が傷みだした物を感じて回避して 腹痛をなどの体調不良を避ける |
触覚 | 相手の肌の張りや汗の状態を細かく気が付く |
以上のように、自分の人体の危険をいち早く回避することや、相手の健康状態などを感じて体調不良になる前に対処出来る能力があります。
大きなことでは、地球で起きている異変や異常にいち早く感じ自己防衛をします。
今、地球上で生存している生物は、HSPの能力を持った者がいたからこそ地球の危険や異常をいち早く察知して、現在まで種を繁栄できたのでしょう。
これからも地球規模で起こる異常をいち早く察知してSNSなどで拡散したら対策が早く取れるかもしれませんね。
生まれつき、以上のような能力を持っています。
周りの状況を敏感に察知することが出来るため、落ち込んでいる人や悩みが多く苦しんでいることを無意識で感じ取り、持ち前の共感性で気持ちに寄り添い、思いやることが出来るでしょう。
「感受性」「サービス精神」「良心的」「共感性」が高いため、今までHSPの特徴を持った人に助けられたこともあったかもしれません。
これから「AIロボットが主流になる」と言われている時代に、他人の気持ちに寄り添える人は必要になっていくのではないでしょうか。
少ない情報でも敏感に察知して理解を深めるため、そこから想像力・空想力を発揮して新しいアイデアを出したり、危険と思われる事を察知する力があります。(危機管理能力)
仕事では、新しい事業に取りかかるとき危険だと思う計画を直感的に気付き、社会的現状と会社の現状を瞬時に情報を多角的に考えることが出来るでしょう。
直感的能力なので本人は「なんとなく危険」と察知するだけで、具体的にこうした方が適切だというアイデアはすぐには出にくいですが、この能力は当たっていることが多いです。(慎重なためすぐにアイデアが出にくい)
第六感的能力なのでしょう。
現実的な今の社会では「なんとなく」の意見は流されてしまうことが多いかもしれません。
理論的な事も重要ですが、この「なんとなく」の感覚が会社や従業員リスクを回避出来る事があります。
HSP傾向にある人に相談して意見を聞くことで、斬新なアイデアやリスクに気が付くこともあるでしょう。
刺激に敏感ということは、周りのプラスの影響も受けやすいということです。
そのため、少ない情報からも多くの感動や喜びを感じることが出来ます。
例えば、映画や美術館、音楽コンサートなどでは深く感動して心地良い気持ちになることや、自然の中で、風の心地良さ、花や木の臭い、水や石などの肌触りの気持ち良さを多く吸収して、心が満たされ喜びを強く感じることが出来るでしょう。
このような感性の高さから、芸術家やクリエイティブな仕事が向いているとも言われています。
空気を読み気持ちを察知して共感出来る人なので、カウンセラー・介護・看護職などで能力が発揮出来るでしょう。
また、良心的で気配りが出来、誠実で責任感が強いため、サービス業・ボランティア活動・コーチ・トレーナーなどでも、高い能力が発揮出来ると言えます。
相手に喜ばれることや、感謝されることが自分の喜びに繋がる人なので、このような仕事をすると自身の心も満たされます。
また、職場にこの様な能力のある方がいると、その場の空気が良くなる・職場で働きやすくなる・モチベーションが上がり気持ちよく仕事を行えるような、環境が作られるでしょう。会社や企業にも求められる人材ではないのでしょうか。
HSPの70%が内向型と言われていますが、それには以下のような要因があると考えられます。
自分の内側の世界が充実しているため、「1人で寂しい」「人に楽しくして欲しい」と強く感じることは少ないです。
豊かな内面から出てくる思いもよらない思考や価値観・神秘的な話に魅力を感じるのでしょう。
その能力を発揮することで、人を惹きつけカリスマ的な存在になる事もあります。
しかし、自分では普通の事を話しているので、それで儲けようとは考えない傾向があります。
元々良心的で人が喜んでいる表情だけで満足感を得られることが、更なる魅力に繋がるのではないでしょうか。
先ほど、70%は内向的ということをお伝えしましたが、残りの30%はどの様な特徴を持っているのでしょうか。
その人たちは「HSS」と呼ばれ、内向的の反対である「外交的」な特徴を持っています。
心理学者のマービン・ズッカーマンが提唱した概念で、「High Sensation Seeking」の略称であり「刺激、スリルを求める」という意味を表しています。
それでは、もう一つ重要な特徴を持ったタイプ「HSS」を紹介していきます。
HSSの人には、以下のような特徴があります。
簡単にまとめると、好奇心が旺盛で外交的な人でしょうか。
HSPの特徴とは、全く異なるように見えますね。
しかし、「刺激を求めて行動して、敏感に反応する」両方の特徴を併せ持った方も存在します。
HSSの特徴を併せ持つ人の特徴をお伝えします。
人によって個人差があるため、両方の特徴を持っている人が全てこの傾向に当てはまる訳ではありません。
自分や周りの人で、「勘がいい」「気遣い上手」「かゆいところに手が届く仕事をするな~」と思う人がいた場合、外向的なHSPとHSSの特徴をもった人かも知れません。
自分の事や周りの人の行動や生活を振り返ってみてください。
そのような人は、とても疲れてストレスを溜めていて急に仕事を休んで休職になったり、急に家事が手につかなくなって自律神経失調症やうつ傾向になることが多いです。
この様な事態を防ぐためにも、日頃からコミュニケーションを多く取りお互いを理解することが大切です。
次に、体と心の状態について解説していきます。