更新日:2017.10.19
執 筆:整体師 田島健次
今回のテーマはまたまた「脳」にしたいと思います。
今回は脳の中でも神経伝達物質、脳内ホルモンに必要な栄養素に注目していきます。
脳に必要な栄養素と聞くと、最初に頭に浮かぶのは「ブドウ糖」ではありませんか?
確かに10~20年前までは脳の栄養素は糖質(ブドウ糖)と言われていましたね。
私も「脳の唯一のエネルギーは砂糖です」みたいな砂糖のCMを見た記憶があります。(記憶違いでしたらスミマセン)
確かに「ブドウ糖」は脳の栄養源ですが、過剰に取りすぎると脳を疲労させてしまいます。
研究や検査能力の発展により、脳の栄養源(脳内ホルモン)が解ってきたので、糖質だけが脳の栄養ではないと最近は言われてきていますね。
糖質制限が本やテレビで話題になっているのは皆さんも知っていると思います。
当院でも「甘い物は避けてくださいね」と先生が言うのは、血糖値の上昇にともない、交感神経が過剰に働くことで、自律神経失調症やうつ状態の人は体の負担となるからです。また、糖分は脳を疲労させるので集中力低下、無気力にもなるからです。
糖質制限、断食などが流行っていますが、実はその効果はダイエットだけではなく、自律神経の乱れや心理的ストレスに弱い人にもあるようです。
今回はここには触れずに(次回のブログかな 笑)脳内ホルモンについて簡単に触れていこうと思います。
■代表的な脳内ホルモン
・アセチルコリン・・・目覚め、学習、睡眠
・セロトニン・・・気分の安定、メラトニンになる物質(睡眠ホルモン)
・ノルアドレナリン・・・目覚め、集中力、積極性、痛みの喪失
・GABA・・・脳のなだめ役、興奮を抑えるブレーキ
糖質とタンパク質のブログでも、アミノ酸の原材料はタンパク質で、タンパク質を多く取るには肉がお勧めとお伝えしましたね。
今回はアミノ酸について考えましょう。
アミノ酸は心を創りだす最重要物質で、脳内ホルモンに必要な栄養素です。
アミノ酸は全部で20種類あります。
□必須アミノ酸9種類(体内で合成できないため、食事から摂取が必要)
・ヒスチジン
・イソロイシン
・ロイシン
・フェニルアラニン
・バリン
・トレオニン
・トリプトファン
・リジン
・メチオニン
(・ヒスチジン ※大人は合成できるが子供はできない)
□非必須アミノ酸11種類
・チロシン
・システイン
・アルギニン
・アスパラギン酸
・グルタミン酸
・グリシン
・プロリン
・セリン
・アラニン
・アスパラギン
・グルタミン
こんなカタカナだらけでは覚えられません。(覚える必要がないですが・・・、一応)
プロテインスコアの数値が100に近い程、体内でアミノ酸利用の効率がよくなります。
プロテインスコアとは、食品中のたんぱく質の品質を評価するための指標です。
タンパク質中のアミノ酸は、バランス良く取らないと効果を発揮できません。
例えば、必須アミノ酸であるトリプトファンを100取っても、フェニルアラニンが60だと、60の吸収率しか働かないということです。
卵、肉、魚とバランスよく食べることで、プロテインスコアが100に近づきます。
自律神経失調症やうつ状態の症状である無気力、不安、朝起きられない、不眠症なども、このことを少しでも知識として知っていれば日頃の食事を工夫できるでしょう。
まずセロトニンやノルアドレナリンの原材料であるタンパク質を取って、甘い物、特にお菓子は避け「脳」が喜ぶ栄養素を取りましょう。
アミノ酸を分解吸収するためには、ビタミン、鉄分も必要ですが・・・このこともいずれブログで書く予定です。