更新日:2019.06.01
執 筆:整体師 高木裕司
アメリカの大学の研究でとても興味深いものがあったのでご紹介したいと思います。
まず、前置きになりますが、健康で長生きしている人の生理学的共通点は何かと言うと、体の中の炎症が極めて少ないということです。
これは100歳以上長生きする人では例外はないそうで、長寿で有名だった金さん銀さんも極めて炎症レベルが低かったそうですね。
ノースキャロライナ大学の研究室が被験者80人に、人生のどのようなことに幸福感を感じるのか?という質問と、鬱傾向の有無や血液データをとりました。
人間の幸福感には二種類あるそうです。
「生きがい追及型の幸福感」
向上心を持ち、社会貢献することに生きがいを感じるタイプ
「快楽追及型の幸福感」
自分の欲求を満足させるときに幸福感を感じるタイプ
どちらの人も鬱傾向は低く、幸せ感は高いです。
しかし、炎症と免疫に関する遺伝子の「CTRA遺伝子」には対照的な違いがでました。
後者は、人間がストレスを受けたときの反応と同じです。
本来、炎症は正常な免疫反応です。
しかし、慢性炎症となると話は別で、栄養の吸収を阻害して体の老化を促進させます。
この遺伝子が、これは正常な免疫反応なのか慢性炎症なのか、人間の感じる幸福感の内容を見分けており、他者への貢献や自己実現・向上心といったことに幸福を感じると、健康で長生きできるようにプログラムされていることが証明されたわけです。
好きなもの買って浪費し、お酒や甘いものも好きなだけ食べる。
それは一時のストレス回避という観点では健康に良い事と言えますが、遺伝子レベルでは炎症促進・免疫低下を意味しています。
本当の意味で、健康に寄与する喜びとは「自己実現、向上心、社会貢献する喜び」です。
自分軸より他人軸を優先してきたため行きづらくなっている人が、ある日突然、自己の解放に目覚め「俺は好きなことだけして生きるぞー!」となって消費と浪費に目覚めることは真の幸福とは言えず、遺伝子レベルからすると早く淘汰されることになっています。
自分のやりたいことをやって社会貢献しながら生きる、そういう人を健康で長生きさせようと神様は人間をプログラミングされたのかもしれませんね。
非常に面白いですね!