症状別対処法レポート

自律神経を鍛えて、無気力を改善

更新日:2018.06.27
執 筆:整体師 浅野祐樹

無気力を改善させるためには低下した自律神経を上げていかなければいけません。
その上げ方を以下にまとめました。

エネルギーを発散させるために、交感神経を鍛える

交感神経を上げる理由はストレスに抵抗することと、活動するためです。
交感神経は戦う、逃げる神経です。
ストレスがあるとき、多くの人はそのストレスと戦う、もしくはストレスのある環境から逃げます。
そのため、交感神経が上がることは興味や意欲が上げるだけではなくて、ストレスから自分を守るためにも必要になってきます。

エネルギーを発散させる交感神経の鍛え方

交感神経を上げる方法は2つあります。

出来るだけ大きな声を出す

出来るだけ大きな声を出すことで交感神経が働きます。
その際に、交感神経の感情を出せると効果的です。

交感神経の感情とは怒りと喜びです。
怒りを我慢している人は、怒りをぶつけたい相手が目の前にいると仮定して言いたいことを怒りの気持ちに乗せると上がりやすいです。

殴る、壊す、走るなど体を動かす

瞬発的な動きや、物を殴ったり、物を壊したりすると交感神経は上がりやすいです。
例えば、思いっきり壁を押したり、クッションを殴ったりすることです。
体を動かすこと自体に意味があるので、ランニングのような有酸素運動でも交感神経を上げることになります。

エネルギーを作るために、副交感神経を鍛える

無気力の方は副交感神経の働きも弱まっています。
副交感神経はエネルギーを溜める神経です。
無気力の方はほとんどエネルギーがないため、副交感神経も上げることが必要になってきます。

エネルギーを作る副交感神経の鍛え方

まずはゆっくり休む

副交感神経を働かせるためには、第一に休むことです。

無気力の方は、休むことが苦手な方が多いです。
それは、無気力になるまでエネルギーを使い果たしたからです。

休みづらい環境、家庭での役割、性格など人によって様々な要因がありますが、その休めない状態が続くとエネルギーがなくなり、交感神経を働かせられなくなり無気力になります。
そのため、無気力になる前は体が辛い方がほとんどです。

体が辛いのに体を置き去りにして思考で動いてしまうと、副交感神経が働きづらいです。
体を優先させて休むことが必要です。

3つの体のストレスから離れる

ストレスには4種類あります。
精神的ストレス、構造的ストレス、化学的ストレス、温度湿度のストレス、これらのストレスから離れることを意識する必要があります。

精神的ストレス 嫌なことがあった、何かを失った、怒りや悲しみなど感情の抑圧
構造的ストレス 筋肉の緊張、頭蓋骨のゆがみ、背骨・骨盤のゆがみ
化学的ストレス カフェインや砂糖の摂取、栄養の過不足
温度湿度のストレス 暑い、寒い、湿度が高い、低い

精神的なストレス1つに対して体のストレスが3つもあるので、まずは体のストレスから離れた方がストレスを多く減らしやすいです。

悲しみの涙を流す

悲しみの気持ちは副交感神経が働きます。
例えば、泣ける映画を見て、悲しい気持ちを表現することで副交感神経が大きく働きます。
その際に、涙を流しながら悲しむと効果的です。
なぜなら、人はストレスを感じると副腎からコルチゾールという、ストレスに抵抗するホルモンが分泌されるからです。

コルチゾールが体内に溜まると、自律神経に負担がかかるため、自律神経の働きが低下し、無気力になりやすいです。
しかし、泣くことで涙からコルチゾールを排出することが出来ます。
その結果、自律神経の低下が解消されて、副交感神経が働きやすくなります。

息を長く吐いて深呼吸する

深呼吸は、唯一自分で自律神経をコントロールすることができる方法です。
息を吸うときに交感神経が働き、息を吐くときに副交感神経が働きます。

深呼吸をするときは、なるべく意識的に息を長く吐くと副交感神経が働きます。
そして、長く吐いた分だけ長く吸えるので、多くの酸素を取り入れることができます。

酸素はエネルギーを作るために欠かせないので、無気力の方は酸素を吸えてない方がほとんどです。

そのため、呼吸からのアプローチは欠かせません。

無気力の原因は、心ではなく体

無気力の方は、体ではなく自分の心が原因だと思う方が多いです。
そう思うほど、自分を追い詰めてしまい、少ないエネルギーを振り絞って頑張ってしまい、最終的にうつになり、体が動かなくなります。
なので、いかに早く自分の心ではなく体に多くの原因があることに気づくことが、改善するための第一歩となるのです。