更新日:2017.08.30
執 筆:整体師 古川華奈
もう、すっかり秋めいてきましたね。
時折襲ってくる台風に負けず、元気に生活していきたいものですね。
そして、今年の夏場で困ったことといえば・・・
そう、熱帯夜。
今年の夏は、とても寝づらい夜が続いたことと思います。
だんだんと気候が落ち着き、眠りやすくなってきているとは思うのですが、
今回は、自律神経の乱れを防ぎ、睡眠をとりやすい環境に大切な要素、正しい枕の選び方の事をお話ししたいと思います。
枕が生まれたのは、人類が直立歩行を始めた時からといわれております。
始まりはただ単純に、頭を上げて寝ると眠りやすかったからだそうです。
では、なぜ頭を上げて寝ると眠りやすいのでしょうか?
それは、人体の構造に関係がありました。
寝る時に顎を引き、約5度顔が傾くと首がリラックスします。
この時、布団と頭部頸部の間にできる隙間、約2~5センチ分を埋める必要があります。
この隙間を埋めるために生まれたのが枕というわけですね。
寝る時に生まれるこの隙間の高さは体格によって差がありますが、できるだけ隙間をしっかり埋めてくれる高さの枕がいいと思われます。
仰向けにも横向きにも対応でき、枕の中身の片寄りが少なく、後頭部の丸みを自然に受け止めてくれる枕がいいでしょう。
低すぎる枕は、顎が上向きになり、首が伸び、頭に血が上がってのぼせた状態になります。
すると、脳への刺激が増え、体を興奮させる交感神経が働き、不眠気味になったりします。
逆に高すぎる枕は、顎が引けて、気道が圧迫され、呼吸がしづらい状態になります。
すると、今度は脳が酸素不足や血行不良に陥り、眠りが浅くなってしまいます。
さらに、首にシワがつきやすくなったり、寝違えも出やすくなっていきます。
枕は、どんな素材にも長所と短所がありますので、自分が気持ちいいと思う感触で選んで大丈夫です。
出来れば、吸湿・発散性が良く衛生的な素材がお勧めです。
バスタオルを折り、高さを作って枕の代わりにしてみてもいいですね。
枕の高さや低さ、寝心地の悪さといった要因から睡眠の質が悪くなると、
といった悪循環に陥りやすくなってしまうのです。
これからの季節に向かって、自律神経を整えていきたいですね。
皆様、寝る前にストレッチなどで、リラックスする作用のある副交感神経を働かせてからお布団に入り、ご自分のお身体に合った正しい枕で、良い睡眠を取っていきましょう!